Hassoo
海外発送の基礎

EMSとFedExの違いは?海外発送で選ぶ基準を比較(2026年のアメリカ向け事情つき)

EMSとFedExの違いを、重量・サイズ・補償・日数・関税の扱いで比較します。EMSは30kgまで、補償は無料で2万円、FedExは68kgまで、1個あたりの上限が大きいのが特徴です。アメリカ向けは2025年8月にEMSの引き受けが止まり、2026年4月に再開されましたが、100ドルを超える荷物は関税の事前支払いが必要になりました。選び方の目安を解説します。

公開: 最終更新: 読了目安 約5分執筆: 深見裕介(Kohaku代表 / 国際発送支援サービスHassoo運営)
対象: 全世界(アメリカ向けの最新事情を含む)情報確認日: 2026年10月5日
EMSとFedExの違いを比較するイメージ。Hassooのロゴと「EMSとFedExの違いは?海外発送で選ぶ基準を比較」の見出し、EMS(30kgまで・2〜7日程度・補償は基本2万円)とFedEx(1個あたり68kgまで・1〜3営業日・申告価額で補償上限を設定)の比較カード、「アメリカ向けEMSの最新事情」として2026年4月に再開し100ドル超〜2,500ドル以下は関税の事前支払いが必須であること、重さ・補償・日数・関税という4つの比較項目のアイコン、郵便局のEMSと航空機のFedExの写真

EMSとFedExの違いは、EMSが日本郵便の国際郵便、FedExが民間の国際宅配便であることです。実務では、1個あたりの重さの上限、補償の仕組み、配達の速さ、関税の扱いに違いが出ます。アメリカ向けは2025年8月にEMSの引き受けが止まり、2026年4月に再開されましたが、条件が変わっているため、最新の状況も押さえておく必要があります。

この記事の要点

  • EMSは日本郵便の国際郵便、FedExは民間の国際宅配便
  • 重さの上限は、EMSが30kgまで、FedExの小口貨物が1個あたり68kgまで
  • 補償は、EMSが申し出なしで2万円、増額は2万円ごとに50円で最大200万円。FedExは申告価額で引き上げる
  • 配達は、FedEx International Priorityが1〜3営業日、EMSが2〜7日程度
  • アメリカ向けEMSは2026年4月に再開。7月24日以降は、100ドル超〜2,500ドル以下の荷物に関税の事前支払いが必須
  • 料金は、荷物の重さ・大きさ・送り先で変わるため、1回ごとに両方を見積もって比べるのが確実

EMSとFedExの比較表

項目 EMS(日本郵便) FedEx(国際宅配便)
運営 日本郵便と各国の郵便事業者 民間の国際宅配便会社
重さの上限 30kgまで(国により異なる) 小口貨物は1個あたり68kgまで
サイズの上限 送り先の国により異なる 最長辺274cm、最長辺と胴回りの合計330cmまで
配達の目安 2〜7日程度 International Priorityは1〜3営業日
補償 申し出なしで2万円。最大200万円まで増額可 申告価額(Declared Value)で引き上げ
追跡 日本郵便の追跡サービスで確認 詳細な追跡が可能
取扱国 120以上の国と地域 世界各地(国・地域による)

重さの上限や補償の数字は、日本郵便とFedExの公式案内にもとづきます。EMSのサイズの上限は国によって異なるため、差し出す前に日本郵便の案内で確認してください。

重さ・大きさで選ぶ

EMSは30kgまでです。これを超える荷物は、そもそもEMSでは送れません。FedExの国際小口貨物は1個あたり68kgまでなので、重い荷物や大きな荷物は、FedExのほうが対応できる範囲が広くなります。

なお、FedExの料金は、実際の重さだけでなく容積重量(箱の大きさから計算する重さ)でも決まります。軽くて大きい荷物は、容積重量で料金が上がることがあります。詳しくはFedExの容積重量とは?で解説しています。

補償で選ぶ

EMSは、日本郵便の案内によると、差し出すときに何も申し出がなければ損害要償額は2万円です。それより高い補償をつけたい場合は、窓口で申し出て、2万円を超えて2万円またはその端数ごとに50円を払うと、最大200万円まで引き上げられます。

FedExは、申告価額(Declared Value)を設定して、補償の上限を引き上げます。ただし、申告価額は保険ではなく、FedExが負う責任の上限額です。梱包が不十分な場合は補償の対象外になることもあります。仕組みと請求方法は、FedExの補償・保険とは?で詳しく解説しています。

日数と追跡で選ぶ

FedEx International Priorityは、1〜3営業日で届くとされています。EMSは2〜7日程度が目安で、送り先の国や地域で差が出ます。納期に余裕がない荷物や、届く日を読みたい荷物は、FedExのほうが向いています。

追跡は、どちらもできます。FedExは詳細な状況を確認しやすく、EMSは日本郵便の追跡サービスで確認できますが、国や地域によって情報の反映に差が出ることがあります。追跡が止まったときの対処は、海外発送でよくあるトラブルと対処法にまとめています。

2026年のアメリカ向けEMS:何が変わったか

アメリカ向けは、この1年で条件が大きく変わりました。

時期 内容
2025年8月27日 日本郵便が、米国宛て郵便物の引き受けを一時停止(米国のデミニミス廃止に対応)
2025年8月29日 米国でデミニミス(少額免税)が全世界からの荷物で停止
2026年4月14日 日本郵便が、米国宛て郵便物の引き受けを再開(約8か月ぶり)
2026年7月24日以降 100ドル超〜2,500ドル以下の郵便物は、関税の事前支払いが必須

再開後の条件は、内容品の価格で次のように分かれます(日本郵便の2026年7月の案内による)。

  • 100米ドル以下の書類・書状・個人間の贈答品:免税で、事前支払いは不要
  • 100米ドル超〜2,500米ドル以下:関税の事前支払いが必須。日本郵便が認定した事業者のアプリケーションなどを使う
  • 2,500米ドル超:事前支払いは不要
  • 内容品の価格が20万円を超える場合:日本の税関への輸出申告が別に必要

認定事業者として、Zonos社と株式会社BERTRAND(Ship&co)が示されています。利用には、日本郵便の料金後納の承認と、クレジットカードの登録が必要とされています。

つまり、アメリカ向けのEMSは、100ドルを超える荷物だと、送り状を書くだけでは送れなくなったということです。手間と費用を含めて、FedExと比べる必要があります。背景の詳しい経緯はデミニミス(少額免税)廃止とは?、関税の負担を誰が持つかはDDPとDAPの違いとは?で解説しています。

どちらを選ぶべきか

EMSが向いているケース

  • 重さが軽く(30kg以下)、日数に余裕がある
  • 個人の贈答品や、価格が100ドル以下の荷物(アメリカ向けの場合)
  • 送り先の国で、郵便での受け取りが一般的

FedExが向いているケース

  • 重い荷物や大きな荷物(30kgを超える、または長さが大きい)
  • 納期が決まっていて、1〜3営業日で届けたい
  • 商用の荷物、高額品で、補償や詳しい追跡が必要
  • アメリカ向けで100ドルを超え、関税の事前支払いの手間を避けたい

発送前チェックリスト

  • 荷物の重さとサイズは、EMSの上限(30kgなど)に収まっているか
  • 納期に余裕があるか、届く日を読む必要があるか
  • 補償は足りるか(EMSは申し出なしで2万円)
  • アメリカ向けの場合、内容品の価格が100ドルを超えていないか
  • 送り先・重量・サイズで、EMSとFedExの両方を見積もって比べたか

自分で対応できるケースと、相談したほうがよいケース

自分で対応できるケース

  • 軽くて小さい荷物を、日数に余裕を持って送る
  • 価格が100ドル以下の贈答品を、アメリカへ送る

相談したほうがよいケース

  • 重い荷物、大きな荷物、高額品を送る
  • アメリカ向けで100ドルを超え、関税の事前支払いの手続きに不安がある
  • 料金を比べても、どちらが安いか判断できない
  • 商用で継続的に送る予定がある

Hassooでは、FedExを利用した国際発送について、送り先・重量・サイズに応じた料金の見積もりや、発送方法のご相談にも対応しています。発送する荷物の情報をお知らせいただければ、EMSとの比較も含めて、進め方をご案内します。


※本記事は2026年10月時点で確認できる情報にもとづく一般的な解説です。EMSの引き受け条件、関税の事前支払いの手続き、各社の料金や上限は変更される場合があります。実際の発送前に、日本郵便・FedExの最新の案内を必ずご確認ください。

参考情報

よくある質問

A.EMSは日本郵便が各国の郵便事業者と連携して届ける国際郵便で、FedExは民間の国際宅配便(クーリエ)です。実務上の違いは、1個あたりの重さの上限(EMSは30kgまで、FedExの小口貨物は68kgまで)、補償の考え方(EMSは申し出がなければ2万円、FedExは申告価額で引き上げ)、配達の速さ(FedEx International Priorityは1〜3営業日、EMSは2〜7日程度)、関税の扱いにあらわれます。

A.送れます。日本郵便は米国のデミニミス廃止を受けて2025年8月27日から米国宛て郵便物の引き受けを一時停止しましたが、2026年4月14日に再開しました。ただし条件が変わり、2026年7月24日以降は、内容品の価格が100米ドルを超え2,500米ドル以下の郵便物は、関税の事前支払いが必須です。100米ドル以下の書類や個人間の贈答品は、これまでどおり事前支払いは不要です。

A.日本郵便が認定した事業者のアプリケーションなどで、事前に関税を支払います。2026年7月の案内では、認定事業者としてZonos社とBERTRAND社(Ship&co)が示されています。利用には日本郵便の料金後納の承認とクレジットカードの登録が必要とされています。内容品の価格が20万円を超える場合は、日本の税関への輸出申告も別に必要です。最新の条件は、差し出す前に日本郵便の案内で確認してください。

A.日本郵便の案内では、差し出すときに何も申し出がなければ、損害要償額は2万円です。2万円を超える補償をつけたい場合は、窓口で申し出て、2万円を超えて2万円またはその端数ごとに50円を払うことで、最大200万円まで引き上げられます。FedExの補償の仕組みは「FedExの補償・保険とは?」で解説しています。

A.日本郵便のEMSのページでは、重さ30kgまでの書類やお荷物に対応するとされています。国によって上限が異なる場合があります。サイズの上限は、送り先の国によって違うため、日本郵便の案内で確認してください。FedExの国際小口貨物は、1個あたり最大68kg、最長辺274cm、最長辺と胴回りの合計330cmまでです。

A.一般的に、小さくて軽い荷物はEMS、重い荷物や大きい荷物、早く届けたい荷物はFedExが向くと言われます。ただし、料金は重量・容積・送り先の国で変わり、FedExは燃料割増金などが毎月変動します。1回ごとに、送り先・重量・サイズで両方の料金を見積もって比べるのが確実です。FedExの料金は容積重量でも決まるため、「FedExの容積重量とは?」もあわせて確認してください。

A.個人の少額の荷物で、重さが軽く、日数に余裕がある場合はEMSが候補になります。商用の荷物、高額品、重い荷物、日数を読みたい荷物、詳しい追跡が必要な荷物は、FedExのような国際宅配便が向きます。アメリカ向けは、EMSでも100ドルを超えると関税の事前支払いが必要になったため、手間と費用を含めて比べる必要があります。

シェア:XFacebookLINE